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第4回 AIサービスエンジニア編

AIサービスエンジニア

シリーズ「ITお仕事図鑑」第4回は「AIサービスエンジニア」編です。

AI(Artificial Intelligence)は、人工知能と訳されます。人工知能とは、コンピュータに人間のような知能を与え、いろいろなことを自動的に判断させようとするものです。

従来のコンピュータシステムは、全く同じものであれば「同じ」と判断できましたが、少しでも違う部分があると「同じではない」と判断していました。例えば「猫」の写真でも、三毛猫の写真とマンチカンの写真は「異なるもの」と判断していました。

私たちは「猫」を見れば「猫だ」と判断します。今までに見たことがない種類の猫でも「猫だ」とわかります。それと同じことをコンピュータにさせようというのが人工知能という技術です。大量の猫の画像データを使って人工知能に「三毛猫もマンチカンも猫である」ことを学習させると、どちらも「猫」と判断できるようになります。さらに、別の種類の猫の写真も「猫」と判断できるようにすることもできます。

人工知能システムの目的の一つには、ビッグデータと呼ばれる膨大なデータを分析し、顧客が求める情報を導き出すことがあります。ビッグデータを分析できるようにするためには、データの形式を揃えたり、使えないデータを削ったりといったデータの整形(クレンジングといいます)をしなければなりません。データ量が膨大であれば、作業量も膨大なものになります。また、整形されたデータを使って人工知能に学習させてみて結果を確認し、期待した結果が得られなければ、データを再調整して再度学習させることを繰り返すなどの作業が必要になります。このような仕事を担うのが「AIサービスエンジニア」です。

「AIサービスエンジニア」は、画像認識、株価予測や翻訳など、目的に応じた人工知能システムをツールとして使いこなしながら、顧客が求める情報を提供したり、顧客による人工知能システムの運用を支援したりします。

IT業界は慢性的な技術者不足ですが、AIに関連する技術者はさらに不足すると予測されています。先進的な技術を使いこなせる「AIサービスエンジニア」の需要は日を追うごとに高まっています。みなさんもAIの世界に飛び込んでみてはいかがでしょう。


「YSeye11号」掲載