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第10回 データベースエンジニア編

データベースエンジニア

「シリーズ ITお仕事図鑑」第10回は「データベースエンジニア」編です。

データベースエンジニアのお仕事は、データベースの設計・管理・運用などを行うことです。

では、データベースとは何でしょうか?

データベースは、データの基地です。基地とは、同じものを集めて管理しやすくしたものです。例えば、鉄道の「車両基地」は、運行させている車両を集めて点検・整備・清掃などを行う場所です。データベースは、大量のデータを集めて管理し、利用しやすくしたコンピュータシステムの一種です。

データベースを構築するには、一般的にはデータベース管理システム(略してDBMSといいます)というソフトウェアを使います。商用(仕事で使われる)DBMSとして一番有名なものは、オラクル社が開発している「Oracle」という製品です。マイクロソフト社が開発している「SQL Server」という製品もあります。また、フリー(無料で使用できる)のDBMSもあり「MySQL」というソフトウェアが有名です。
データベースの構築・管理・運用を行うためには、SQLというデータベース用のコンピュータ言語を使います。つまり、データベースエンジニアは、SQLを使いこなせることが求められます。SQLは世界的に標準化されており、前述した「Oracle」「SQL Server」や「MySQL」でもほぼ同じSQLを使って定義・操作することができます。しかし、DBMSは高性能化・高機能化が進んで複雑化しており、各社の製品について精通していることも求められています。

顧客のID・パスワードが流出したというニュースが流れたことがありましたが、ID・パスワードの管理にはデータベースが使われます。データベースの設計・管理・運用を行う際は、セキュリティに関する知識・技術も求められます。

データベースは、近年のコンピュータシステムでは必要不可欠になっています。また、最近では、人工知能(AI)の利用が急速に進んでいますが、人工知能に学習させるためにビッグデータと呼ばれる膨大なデータの管理が必要になっています。これに伴い、データベースエンジニアの需要も高まっています。

データは、会社の経営者が経営戦略を考えるなど、重要な企業活動で利用されています。データベースエンジニアは、企業活動を支える重要なお仕事といえるでしょう。


「YSeye17号」掲載