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第5回 ネットワークエンジニア編

ネットワークエンジニア

「シリーズ ITお仕事図鑑」第5回は「ネットワークエンジニア」編です。

IT業界では、「ネットワーク」とは「コンピュータネットワーク」のことをいいます。つまり、コンピュータ同士を何らかの方法でつなぎ、データを交換できるようにしたものを「コンピュータネットワーク」と呼んでいますが、IT業界ではコンピュータを使うのが当たり前なので、単に「ネットワーク」といいます。この「ネットワーク」の設計・構築・運用・保守を行う技術者を「ネットワークエンジニア」といいます。

ネットワークの設計とは、例えば会社のオフィス内にネットワークを導入するとき、どのようなネットワーク機器をどこに配置し、どのようなケーブルをどのように配線するかを考えなければなりません。また、最近は無線LAN(Wi-Fi:ワイファイともいいます)という電波を使ったネットワークも普及しており、無線を使用する場合はアクセスポイント(無線の親機)といった機器をどこに配置して、どのくらいの電波強度にするかなどを決めなければなりません。こうした有線・無線のネットワークの作り方を考え、設計書にまとめることを設計といいます。

ネットワークの構築とは、設計したとおりに機器の配置や設定、配線などを行うことです。実際に機器やケーブルを調達し、ネットワークを作ります。一通り設置・配線し設定が終わったら設計通りに通信できるかどうかを確認します。

ネットワークの運用・保守とは、導入後に正しく動作しているかを監視したり、機器が故障していないかをチェックしたりします。機器が故障したり、ケーブルが断線したりした場合は、交換作業を行います。最近では、遠隔で運用・保守を行う技術も採用されており、インターネット越しにネットワークの監視を行う仕事も増えてきています。

携帯電話やスマートフォンの普及により、その接続先である基地局の設置や更新が行われていますが、そういった作業もネットワークエンジニアの仕事です。

ネットワークの規格も高速化を目指してどんどん新しくなっており、新規格に対応するためには機器の更新も必要になっています。ネットワークは作ったら終わりではありません。新しい規格に対応するための知識や技術を持ったネットワークエンジニアの需要は、今後もますます増えていくといわれています。


「YSeye12号」掲載